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『泰山の古代遺跡探訪記』Topページ
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サンニヌ台はその昔、三尼の台と呼ばれていたそうだ。こうして覚えておけばややこしい
サンニヌもサンヌニと呼ばなくて済みそうだ。この台地は東端の東崎(あがりざき)
のテラスと同様すこぶる展望が良く、展望台が設置されている。この写真の上方の垣根は
展望台公園のものである。そこからかなり降りた所からサンニヌ台の全景を撮影したものだ。
サンニヌ台は前述のように最高峰宇良部岳の真東にあり、台地からは宇良部、インビ
両山の美しい姿が拝めるのだ。新婚さんのカップルと釣り人をのぞけば私唯ひとり。
こんな所に迄巨石を見に来る人なんてまずいないんだろうな…などと炎天下の暑さに
つい弱音が口から漏れてくる。振り返ると3人の釣り人が突端で竿をしならせている。
そう、サンニヌ台は現在は最高の磯釣りの穴場なのだ。
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公園の柵から10mほど階段状に風化した岩場を降りていく。…とそこに不思議な広場の
ような場所が現れるのである。これはVTRでそれを撮影したもののスチルである。
広さで言えば数十畳はある円形の劇場のような空間であり、シンメトリックになった
湾曲した内壁が高さ約50cmでぐるりと廻っている。他の岩場と違ってここだけは
独特の人工的な空間が感じられる。内壁は節理ではなく人工によるきれいな加工曲面
と言える。この空間から海を眺めれば太平洋が後ろには小高い台地と宇良部岳があるのだ。
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特に人工的と思われる部分を拡大してみた。
サンニヌ台の東よりで軍艦岩が見えるところの岩場。ここは重層の平板な岩石が
はがれるというよりは硬質な岩石と砂岩が交じり合ったようなところで風や波による
侵食によって、柔らかい部分が溶かされるかのように削られていた。
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サンニヌ台西側にあった曲線のある割れ方をしている巨岩。これは人工的には感じられなかった。
サンニヌの岩石は八重山群層という砂岩と頁岩の重層であり、平面方向に節理が見られるが、
このように曲線的にも自然で割れるのかどうか…専門家の知見を得たいものだ。
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波打ち際に近い平坦部(若干海側に傾斜しているが)の中にぽつんと鎮座していた
座布団のような約1坪位の白い石。ここから眺める太平洋は格別なのだ。TBSの
レポートでは何か祭壇か祭祀に使ったものではないかと言っていたが、確かにそういう
感じはする。
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これが軍艦岩だ。高さ約20m長さ50mはある本当に軍艦か潜水艦のような不思議な岩。
この巨岩はひとつの大きな岩石である。サンニヌ台と海岸の巨岩群とは別の隆起の仕方を
したのだろうか。完全に自然にできた造形だとしたらそのメカニズムや剥がれた順序は
極めて不可解である。因みに軍艦岩の周辺の海底(上から良く見える)には残骸にしては
少なすぎる岩しか転がっていないのである。サンニヌ台と軍艦岩が古代に同じレベルであった
ならば間の莫大な岩石は一体どこに行ってしまったのか。軍艦岩の甲板に相当する平面部は
節理であると考えられるが、ブリッジ部分の縦面の削られ方は尋常ではない。まさに
巨大な力で一刀両断に切り裂いたかのようだ。
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サンニヌ台で転がっていた剥がれた小石。砂岩には間違いないと思うが、かなりの部分に
赤茶けた鉄分(だと思う)が認められる。また、右側の小石のうらには白く煌く雲母の
ような粒が無数にあった。
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これが立神岩である。海底遺跡と宇良部岳の次にどうしても見ておきたかった巨石だ。
遠方に新川鼻と遺跡ポイントが見える。その横の白い筋はダイビングかフィッシング
ボートの航跡である。大きさが想像できるだろうか。私はこの立神岩を見た瞬間に
スフィンクスを彷彿したが、その首の部分だけで30m以上はある。さらにその背中部分
の長さは50m近くはあるだろう。立神岩を観るにはこの立神岩展望台が最適だが、
私はもっといい場所を捜し当てた。立神岩を真上から観るスポットなのだ。
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それがここである。ここからは立神岩が手をとるように良く見える。さらに周辺の海底の
状況もよく観察できるのである。写真では上方の立神岩後方の海底に白くぼんやりと
光る大岩が海底にあるのが分かるだろうか。今回はこの周辺は潜れなかったが、きっと
素晴らしい遺跡があるような気配なのだ。
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立神岩のクローズアップ。本当に不思議なカタチをしているでしょ。こうやってみると
何だかラクダのようにもみえるし、屹立した部分だけを見れば陽石(男根石)にも見える。
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さらにクローズアップして頭の部分を良く見てみると、首筋がすぱっと切り裂かれて
いるようである。八重山群層という平面に節理が走る砂岩の地層で、果たして隆起と
侵食だけでこの鋭利な面が出るのだろうか。私は軍艦岩以上にこの立神岩こそ人工の
(自然+加工)建造物ではないかと思う。位置的にもスフィンクスとギゼのピラミッド
のメンカウラーのものとの関係と、立神岩と宇良部は極めて似ている。
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立神岩後方(南)の背中に当たる平坦な巨石。そしてさらにその後方の海中にも
巨石が眠っている。次回は必ずこのポイントを探訪してみたい。
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これが海底遺跡ポイントである。右側には約100mはあろうかという新川鼻の断崖
絶壁が聳える。海面に少し出ている岩場が遺跡ポイントに行く目印となる。
その周辺の波が白くざわめく海底約25mのところに巨大な海底遺跡が横たわっているのだ。
私のダイビングを拒絶しているのかそれとも歓迎してくれているのか…いずれにせよ
明日の体験ダイビングに全てをかけるしかない。しばらく海底のことに思いをはせながら
ぼんやりと遺跡ポイントを眺めていたら、急に真っ赤に日焼けした私の腕が自分の汗で
ひりひりしてきた。しかし最果ての与那国にやはり来てよかったと思っている。
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